寒糊炊き

平成28年1月23日(土)、恒例の「寒糊(かんのり)炊き」を実施しました。
掛軸装や巻子装に仕立てられている文化財は、文化財そのものに生麩糊(新糊)にて裏打を施した後、さらに数層の裏打を行うことで、将来にわたって安定的な保存が図られます。
この裏打に使用する「古糊」は、生麩糊を約十年冷暗所に貯蔵することで得られ、微生物の分解による分子量の減少によって糊の接着力が低下し、しなやかな巻き解き、約100年後の再修理の際の容易な裏打除去を実現します。
一年中で最も寒い大寒の季節に、大量の生麩糊をまとめて炊き、古糊にするために貯蔵を行う「寒糊炊き」は、多くの修理工房において伝統的な恒例行事となっています。
日常の糊炊きは主に若手の仕事ですが、この日ばかりは弊社も職員総出で数甕分の糊を炊き、将来の文化財修理に備えます。
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